2024年度_キャラバン沢登り体験会 第1回目(西丹沢・大滝沢)

イベント概要

開催日時:2024年7月20日(土)
場  所:【神奈川県】西丹沢 中川川支流 大滝沢
沢レベル:入門者〜初心者

山岳ガイドと一緒に登山を楽しむ『キャラバンスタッフと一緒に歩く登山教室』の他にも、じつは参加型体験会が複数おこなわれているのをご存知でしょうか。

その1つが、日本生まれのアクティブ・クライミングスタイルを楽しめる『キャラバン沢登り体験会』です。沢登りは夏でも涼しく、釜や滝、ナメなど変化に富み、登っていて飽きることがありません。キャラバンでは夏の暑い時期限定で初心者/初級者を対象に、沢登りの魅力を伝えるための体験会を開催しています。

とくに『キャラバン沢登り体験会』は参加希望者が多く、キャンセル待ちが発生するほど人気の体験型イベント企画となっています。これを見て少しでも興味が湧いたならば、きっと沢登りに魅了されるはずです。

キャラバン沢登り体験会 ≪ 西丹沢 大滝沢編≫

2024年度実施のキャラバン沢登り体験会は、神奈川県丹沢山系に位置する “ 大滝沢 ” で実施しました。ここは沢登りと言うよりは沢歩きに近く、初心者/初級者の方々でも無理なく参加できるので、まさに初体験には最適な場所だと思います。

沢登りでは沢専用の『渓流シューズ』『渓流アクセサリー』を多用しますが、初心者や入門者の皆さんにも安心して参加できるように、必須装備品については今回 “ レンタル ” もご用意しています。
登山靴とは異なる装備品に戸惑う事のないよう、準備の時にしっかり説明をおこないます。

沢登りが初めてという方が大半のため、渓流シューズの履き方や装備品の装着方法など1つずつ説明しながら準備を行います。その後、入渓に際しての注意点などを伝えてから入渓ポイントへ移動。

透明な水とダイナミックなアクティビティ! 沢登りの魅力を体感

大小さまざまな石が行く手を塞ぐように転がっている沢筋を歩きます。普段歩き慣れていない場所だけに、手も使いながら歩を進める方が多くいらっしゃいましたが慣れてくれば、難なく歩けるようになります。

“ 大滝沢 ” の利点は何と言っても集合場所直下が入渓ポイントなので、わざわざ歩いて移動しなくて済むのが嬉しいです。沢の状態を確認しながらガイド講師が先行して歩きます。

深みのあるビビットなカラーが素敵だと思いませんか。今回使用している渓流シューズ【KR_3XF】は、踵の収まりも良く履き心地やフィット感も優れているため、沢登りでは必須の人気モデルとなっています。

大滝沢の魅力はなんといっても、この透明感のある豊富な水量と陽射しが差し込む水面の美しさにあります。

先に進むためには水深が深く足が届かない場所を、流れに逆らいながら泳いで岩壁に取りつく必要があります。

全身に水しぶきを浴びながら楽しむ沢登りは、皆さんが想像していた以上に激しいウォーターアクティビティのようで、大の大人がまるで子どものように笑顔全開で楽しんでいました。

今回はせっかくなので、事前の水底確認を済ませた天然造形のプールに飛び込んでもらいました。
こんな遊びができるのも沢登りの楽しみかたの1つです。
※必ず水深や水底の確認だけでなく、周囲の岩壁状態など安全確認を行ってから楽しみましょう。

山岳ガイドのサポートで安心!ルートファインディングの要となる沢登り

ガイド講師が先頭を進みながら要所要所でルートファインディングの見本をみせ、ときにはアドバイスをしながら参加者の皆さんの安全を見守ります。

ルートファインディングとは、これから歩く道を確認して歩いて行くルートを定めることを言います。沢登りの場合、通常の登山とは異なり人の手が加わった登山道のような道は存在しません。そのため、沢筋の中から自分自身で安全に進めるルートを見出していくことが重要となってきます。

岩壁に取り付き手掛かりを探しながら、足場確保をおこないます。水しぶきと泡立ちで水中の足場がなかなか見つけられません。でも焦らずしっかり立てる足場を探します。

懸命に突き進みます。落差があるので見た目以上に水に勢いがあり、壁に取りついてここから脱出するまで水しぶきとの闘いとなります。今回のヘルメット装着はイタリアの老舗クライミングギアブランドの【C.A.M.P.】(カンプ)から発売されている、ストームヘルメット。とても軽量な設計で22個ものベンチレーション構造(ヘルメット側面に通気孔があいている)があり、高山登山や今回のような沢登りに最適なモデルです。

※YAMA HACK記事でも掲載されました。https://yamahack.com/6287

一旦ここで沢からあがり、登山道を移動します。沢の途中に堰堤(えんてい)が複数ヵ所あるため。

ここでの移動は完全に登山をしている感じです。この移動さえなければ “ 大滝沢 ” は、沢登りを始めるのに最適な場所だと思うのですが。。。

どうですか、この自然美! 登り要素は少ないですが沢歩き中心の大滝沢ならではの美しさがあり、個人的にも大好きな場所です。

その一方で深い谷間では、さきほどとは全く違った景色も見ることができます。
ここまで沢登りをしながら進んでこなければ、決して見ることのできない景色が。

迫力満点の滝を目指して!感動と達成感あふれる沢登りのクライマックス

今回の沢で使用している渓流シューズ【KR_3XF】は、アウトソールがフェルト素材で出来ています。キャラバンの渓流シューズには、フェストタイプとラバータイプの2種類が存在しています。それぞれにメリット・デメリットがあるため、見た目だけでなくフィールドに応じての選択をお薦めします。詳しくはWEBページやカタログでご紹介していますので、ぜひご確認ください。

高橋庄太郎の現場主義インプレッション記事で詳しく紹介掲載中!
記事はこちら

沢靴選びに必見!アウトソール素材の違いで、どちらを選ぶか?大定番の渓流シューズ【KR_3XF】と【KR_3XR】をひも解く。

キャラバンの沢靴『渓流』シリーズ【KR_3XF】と【KR_3XR】をレビュー。初心者向けに、履き心地とアウトソールの違い、使い分けを説明します。

水流に勢いがある場面では出来るだけ水の抵抗を減らすため、つま先を水流に向けます。足を横置きにすると抵抗が一気に増して、足をすくわれるので注意しながら登りましょう。

大滝沢の見どころ、50m級の滝 “ 地獄棚 ” が見えてきました。
流れ落ちる壁際直下まで行くことができるので、そこで皆さん記念写真を撮ります。

今回の終着点、地獄棚にある大滝です。

参加者の皆さんで一緒に記念撮影。
以前は大滝沢の核心部でもある “ 雨棚 ” の滝まで進めていたのですが、2019年に発生した大型台風の影響で沢が崩れてしまいこれ以上先に進むのは危険なため、ここを終着点として折り返し来た道を戻ります。

帰路に着く前に。
この解放感と水の冷たさを全身で表現すると、まさにこんな感じです。
カメラを置いて自分も後で同じことをしました。

今まで登ってきた沢筋を今度は下ります。

途中までは同じ沢筋を戻るわけですが、登りよりも下りの方が格段に難しく危ないので慎重に下る必要があります。

その後は、登山道にあがってから下山します。
登山に比べてそれほど長い距離を歩いているわけではありませんが、水の中で全身を使って動く沢登りは疲労が蓄積されやすく、思いの外、足がおぼつかないほどの疲れを感じることがあります。

沢からあがったとはいえ、帰り際に足を滑らせて怪我をすることもよくある話なので登山道での下山とはいえども、最後まで集中力を切らさずに出発点まで戻ることを心掛けます。

今回もたくさん写真を撮りましたので、参加者の皆さんには撮った写真を後日ご提供しています。
ご自身がどんな場所を登ったのか、どんな表情をしていたのか。
後の思い出としてもう一度楽しむことができると、皆さんからは大好評をいただいています。

2024年度のキャラバンの沢登り体験会は、残念ながら今シーズンはすでに終了しています。
参加希望者多数でも場所が場所だけに、一度に参加できる人数が10名までと人数制限を設けている関係で、募集告知開始直後から参加申込がありすぐに予約枠が埋まってしまいます。次年度参加をご希望の方は、5月GW明け以降からキャラバンWEBページにてご案内する予定なので、募集告知が開始されるのをお見逃しなく。

ご参加お待ちしています。

撮影、記事編集:キャラバン

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