イベント概要
開催日時:2024年8月24日(土)
場 所:【神奈川県】西丹沢 中川川支流 大滝沢
沢レベル:入門者〜初心者
山岳ガイドと一緒に登山を楽しむ『キャラバンスタッフと一緒に歩く登山教室』の他にも、じつは参加型体験会が複数おこなわれているのをご存知でしょうか。
その1つが、日本生まれのアクティブ・クライミングスタイルを楽しめる『キャラバン沢登り体験会』です。沢登りは夏でも涼しく、釜や滝、ナメなど変化に富み、登っていて飽きることがありません。キャラバンでは夏の暑い時期限定で初心者/初級者を対象に、沢登りの魅力を伝えるための体験会を開催しています。
とくに『キャラバン沢登り体験会』は参加希望者が多く、キャンセル待ちが発生するほど人気の体験型イベント企画となっています。これを見て少しでも興味が湧いたならば、きっと沢登りに魅了されるはずです。
キャラバン沢登り体験会 ≪ 西丹沢 大滝沢編≫ 第2回目
8月24日(土)
2024年度実施のキャラバン沢登り体験会は、神奈川県丹沢山系に位置する “ 大滝沢 ” で実施しました。ここは沢登りと言うよりは沢歩きに近く、初心者/初級者の方々でも無理なく参加できるので、まさに初体験には最適な場所だと思います。
沢登りでは沢専用の『渓流シューズ』や『渓流アクセサリー』を多用しますが、初心者や入門者の皆さんにも安心して参加できるように、必須装備品については “ レンタル ” もご用意しています。
登山靴とは異なる装備品に戸惑う事のないよう、準備の時にしっかり説明をおこないます。
沢登りが初めてという方が大半のため渓流シューズの履き方や装備品の装着方法など、1つ1つ説明しながら準備をおこなっていきます。今回は午後から天候が急変して雷雨予報となっているため、当初予定の行程を短縮して悪天候となる前に戻ってくるタイムスケジュールを組み直してから、その後、注意点などを伝えて入渓ポイントへ移動しました。
透き通る水と冒険感!天然のプールでアクティブな沢登り体験
大小さまざまな石が行く手を塞ぐように転がっている沢筋を歩きます。普段歩き慣れていない場所だけに、手も使いながら歩を進める方が多くいらっしゃいましたが、しだいに慣れてくればこれくらいの場所であれば皆さん難なく歩けるようになります。
前回の第1回目(7月回)とは異なり薄暗い雲に覆われて陽射しがない分、水温が冷たく感じるためワザと水を掛け合って少しでも身体を水温に慣れさせてから進むようにします。
一見、ただの濡れた岩肌にしか見えない場所で何やらモゾモゾ動く気配があったので、そっと近づいてみると・・・。
小さな姿のカエルを見つけました。気づかれないよう様子を伺ってジッとしているのが、何とも言えず可愛らしかったです。
時折差し込む陽射しの下では、相変わらずの透明度でこの沢の魅力を実感します。
大滝沢の魅力はなんといっても、この透明感のある豊富な水量と陽射しが差し込む水面の美しさにあります。とはいえ、上の写真が前回(7月)で下の写真が今回(8月)。同じ場所でも陽射しの入り方で、こんなにも印象が変わります。
先に進むためには水深が深く足が届かない場所を、まずは泳いで岩壁に取りつく必要があります。
前日の雨の影響もあって水量がいつもより多く、取りつくのも一苦労。
全身に水しぶきを浴びながら楽しむ沢登りは、皆さんが想像していた以上に激しいウォーターアクティビティのようで、とくに今回のように水量が多く流れが強いときはアドベンチャー感覚がさらに増幅します。
それでも今回もせっかくなので、事前の水底確認を済ませた天然造形のプールに飛び込んでもらいました。
こんな遊びができるのも沢登りの楽しみかたの1つです。
※毎回必ず水深や水底の確認を怠らず、周囲の岩壁状態などの安全確認を行ってから楽しみましょう。
山岳ガイドによる安全サポート!ルートファインディングと滝登りに挑戦
ガイド講師が先頭を進みながら要所要所でルートファインディングの見本をみせ、ときにはアドバイスをしながら参加者の皆さんの安全を見守ります。
ルートファインディングとは、これから歩く道を確認して歩いて行くルートを定めることを言います。沢登りの場合、通常の登山とは異なり人の手が加わった登山道のような道は存在しません。そのため、沢筋の中から自分自身で安全に進めるルートを見出していくことが重要となってきます。
全員の足元は沢登りでは必須装備の1つとなる、沢登りのための専用シューズ【渓流 KR_3XF】。
特長紹介や実際のフィールドで使用しての感想(フィールドインプレッション)は、下記で詳しく紹介しています。
岩壁に取り付き手掛かりを探しながら、足場確保をおこないます。水しぶきと水泡の泡立ちで水中の足場がなかなか見つけられません。でも焦らずしっかり立てる足場を探せば、きっと見つかるはず。
懸命に突き進みます。落差があるので見た目以上に水に勢いがあり、壁に取りついてここから脱出するまで水しぶきとの闘いとなります。そして、頭部を守ることも重要となります。今回のヘルメット装着はイタリア老舗クライミングギアブランドの【C.A.M.P.】(カンプ)から発売されている、ストームヘルメット。とても軽量な設計で22個ものベンチレーション構造(ヘルメット側面に通気孔が空いている)があり、高山登山や今回のような沢登りに最適なモデルです。
※YAMA HACK記事でも掲載されました。https://yamahack.com/6287
本来は一旦沢からあがり登山道を歩いて、もっと上流のほうへ移動するのですが今回はいつもスルーしている滝へ向かいました。ここは滝直下まで歩いていける浅いプール状態となっていて、水遊びをする家族連れも楽しめる場所になっています。
天候が崩れ出す前に、集合写真を先に撮っておくことにしました。
少し時間に余裕があったので、個別でも思い思いの写真撮影を楽しんでもらってからランチタイム。
休息の後は新たな挑戦へ!万全の準備で滝登り
皆さんがランチタイムを過ごされている間に、ガイド講師とキャラバンスタッフは滝登りが出来そうな場所へ先行してロープの準備を行います。
同行ガイドがロープをハーネスに取りつけて、もう1名のガイドが滝の上で確保しながら目の前の滝を登ってもらいます。
今回の体験会としては一番水深の深い場所でもあるので、安全最優先で念のため一人ずつロープで確保しながらのサポート対応としました。
取りついてしまえばさほど登ること自体は難しくないのですが、取りつくまでの泳ぎが水量も多いため勢いに負けて戻されないよう、頑張って泳ぎ切る必要がある場所でした。
ここも飛び込みが出来る場所ではあるので希望者を聞いてみたところ、2名ほどが飛び込みを希望。
他の皆さんは、もう十分沢登りを堪能したみたいで体力的にもこれ以上は濡れたくないご様子。
天候の心配もあったので、ここで終了。スタート地点に戻る事にしました。
今回もたくさん写真を撮りましたので、参加者の皆さんには撮った写真を後日ご提供しています。
ご自身がどんな場所を登ったのか、どんな表情をしていたのか。後日、思い出としてもう一度楽しむことができると、皆さんからは大好評をいただいています。
実は登山道を下山し終えて、砂利の車道を歩いている最中に天候が急変。そして、雷鳴が轟いた直後には豪雨となり、もの凄い雷雨の中、集合場所に戻って慌ただしい中での解散となりました。
でも、大事に至らずキャンプ場に戻れたタイミングで良かったです。
キャラバンの沢登り体験会は残念ながら、2024年度は7月と8月の各月1回のみとなりすでに今シーズンは終了しています。
参加希望者多数でも、場所が場所だけに一度に参加できる人数が10名までと人数制限を設けている関係で、募集告知開始直後から参加申込がありすぐに予約枠が埋まってしまうので、次年度参加をご希望の方は5月GW明け以降からキャラバンWEBページを日々チェックしていただき、募集告知が開始されるのを見逃さないようにしてもらえたらと思います。
沢登りを始めてみたいと思った初心者/入門者の皆さん、ぜひ、来年こそご参加ください。お待ちしております。
※参加希望多数の場合、初参加者が優先となる場合がございます。
撮影、記事編集:キャラバン
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