イベント概要
開催日時:2023年6月10日(土)、6月11日(日)
場 所:【東京都】西多摩郡 月夜見沢
沢レベル:初級者〜
東京SHOWER CLIMBING ≪西多摩郡_月夜見沢編≫
沢登りは日本の山をもっとも楽しめるスタイルとも言われるほど、夏の暑い最中でも渓流のおかげで涼しく、長い歳月を経て形成された釜や滝壺、ナメ石など様々な変化に富んだ表情を見せ、登っていて飽きることはありません。キャラバンでは、このような普段なかなか足を踏み入れることのない場所で、沢登りを楽しめる体験会を開催しています。
今回の沢登り企画では入門者・初級者を対象として2日間、西多摩郡に位置する『月夜見沢』で体験講習会を開催。1日目は山ガールネット様とアドベンチャーガイズ様との3社合同企画としての沢登り体験会を、2日目は【東京 SHOWER CILMBING】と題して、アドベンチャーガイズ様との2社合同での体験講習会を開催しました。どちらも基本テクニックや沢登りならではの楽しみ方を、講習を通じてお伝えしています。
前日の山ガールネット様に続いて、2日目も同じ月夜見沢で東京SHOWER CLIMBINGを開催。
皆さん入渓前からレインウェアやウィンドブレーカーを着用。
実は朝方から本降りの雨模様となってしまい、入渓前からすでに全身びしょ濡れ状態・・・。
きっとテンションもダダ下がりだろうなぁと思っていたら、皆さんめちゃめちゃポジティブ!!
『どうせ濡れるし、そもそも濡れに来たのだから全然平気ですっ』そんな即答が返ってくるとは。
楽しみにしていた事というのは、考え方次第で気持ち負けしたりしないのですね。
昨日に続き代表講師は(株)アドベンチャーガイズ代表、国際山岳ガイドの近藤謙司さんです。
んっ?!前日とは違って今回は、渓流 CRジップシャツを着用しています。
ご本人に聞いたところ、前日はちょっとやせ我慢していたけど実は冷たくて寒かったとのこと。
この水温の中で、やせ我慢で乗り切れてしまう近藤さんが凄いと思いました。
でも、皆さんは身体が冷えると震えが止まらなくなり力も入らなくなってしまうので、やせ我慢せずにちゃんと防寒対策を沢登りではおこなってくださいね。
前日と同じ場所なのに、あきらかに水量が増えていて水圧も高くなっていました。
朝方からの雨の影響が沢では顕著に現れます。
さいわいこの月夜見沢は急激な増水や鉄砲水が発生しにくい場所ではありますが、今回はガイド講師がいる体験講習会だから実施できています。自己判断で増水した沢に入るのは大変危険な事なので、増水時の沢登りは判断を見誤らないように気をつけましょう。
水流の勢いが強くて中央突破は今回無しとなりました。
皆さん、沢筋の側面を進んでいます。歩く場所によって身体に受ける水流の勢いの違いに驚かれていました。
突然ですが、こちらの中央に写っている方に見覚えがありませんか。
今回、ほかの参加者の皆さんに交じって現在タレント活動をされている『なすびさん』も参加くださいました。
なすびさんは福島県をこよなく愛し、福島県を拠点に現在タレント活動をされている方で、アドベンチャーガイズの近藤さんとはエベレスト登頂などをキッカケに、交友関係があるそうです。
今でも鮮明に覚えているのは、TV番組の人気企画として行われていた【懸賞生活】でのお笑いタレント活動。でも今は多くの人生経験を経てタレント活動を続ける一方で、いまなお風評被害に直面している福島県のために様々な行動を起こせる、人間味あふれる素敵な男性です。
大きな岩を抱きかかえるようにしながら、姿勢を保持してルート移動を行います。
雨の影響もあり手で掴む岩も滑りやすく、バランスを崩すと白く泡立つ水中にドボンっと落ちてしまうため、ガイドも手を差し伸べて補助をおこなっています。
※ガイドは参加者の手を取ろうとしているのではなく、バランスを崩した際にとっさに手で背中を支えられるよう手を出して、補助態勢を取っている状態です。
このようにして足の置き場のアドバイスをおこないながら、状況に応じて参加者の姿勢が安定するよう補助もおこないます。
前日の行動では3グループに分けて、ルートファインディングの大切さを教える講習をおこないました。
でも今回は水流の勢いも強く自由にルート選択するのは危険と判断し、隊列行動を基本としています。
これも1つの状況判断となります。
こちらの参加者は防水コンパクトカメラを持参されていて、たくさんのお写真を撮って後日お写真をご提供くださいました。ゴール地点での集合写真などは、この方のおかげで皆さんにもお写真をご案内することができたので、本当に感謝しています。
実はこの後、重大アクシデントが・・・。
中間地点到着。体力の消耗に注意して、時間をかけずにテンポよく
ガイド2名で手際よくロープ補助による、移動をおこないます。
ちょうど中間地点あたりまで来ましたが、スタート段階から全身濡れ状態続きによる体力の消耗も気になりはじめました。待機時間が長引くと寒さによる震えを引き起こしてしまうので、ここは時間をかけずにテンポを速めます。
身体が冷えてくると、この待機時間がじわじわと身体に響いてきます。
次のルート上での安全確保のため、後方を別のガイドに託して準備を進めます。
このように適時すみやかに対応するガイドの方々に支えられて、キャラバン沢登り講習会(東京SHOWER CLIMBING)は成り立っています。今まで同行スタッフとして何度も参加していますが、どこでも出来る対応なのかと言えば、当社含めてごく限られたアウトドアメーカーしか出来ない対応だと言えると思います。
それぞれの場面でガイド補助をおこないながら、皆さん果敢に沢登りに挑戦しています。
私を含めてスタッフは全員、発砲ラバー素材で作られた渓流アクセサリー『CRジップシャツ&CRタイツ』を着用しているので、水温の冷たさや寒さとは無縁でしたが、参加者の皆さんは前日よりも水温が低かったので、相当身体も堪えてくる頃だと思います。
ここは一気に登りきるためにも、時間を空けずにテンポよく登りきります。
参加者の皆さんが登り終えたあと、今度は当社のサポートスタッフが流れ落ちる水流に立ち向かって中央突破を図ります。危険を伴うので参加者の皆さんには今回遠慮いただきましたが、これこそ『THE SHOWER CLIMBING』。皆さんからの声援と視線が熱かったです。
落差数メートルある核心部へ挑戦!
滑りやすいツルっとした大岩を移動します。
こうした滑りやすい岩肌でも信頼して履けるのが、渓流【KR_3XF】と呼ばれる沢靴です。できるだけフェルト面を押し付けるようにすることで、グリップ力を高めて安定した保持力を保つことが出来ます。
落差数メートルある核心部に到着しました。先行するガイドの動きを見本にしながら、順番を待ちます。
ロープによる補助対応の前に、まずは自身を確保できるよう安全策を講じます。
救助活動同様、自身の安全確保は大前提での補助対応が求められます。
轟音を鳴り響かせて滝から大量に流れ込む水流を避けながら、前方に移動します。
前方の岩に取りつく前に足を滑らせ、水中に落ちた途端に後方まで流される参加者が続出。
やはり雨に濡れている岩肌は滑りやすいようです。
今回、この場所で皆さん大苦戦を強いられてしまいました。
雨に濡れて滑りやすくなっているのもさることながら、ここに到達するまでに水量の多さと体力の消耗が重なり、思うように両手両足を突っ張ることができずに先に進めません。
どうにか頑張るものの、現状維持が精いっぱいとなり次の一手が出せなくなってしまいました。
ほかの皆さんも心配そうに見守ります。
体力の限界もあり一旦仕切り直しで、自ら安全に落ちることを選択しました。
ここは身長よりも水深があり深い場所なので、そのまま釜に落ちた方が安全です。前のめりに滑ってしまうと顔面を強打してしまう恐れがあるので、注意が必要です。
落ちると水流に流され後方へ流れ着きます。ここで一旦サポートスタッフに補助されて、引き上げられました。
その後も、次々と一人ずつ核心部に挑戦しました。
水量が多く勢いもあるため、安全確保のため少しロープで引き揚げ補助を同時におこなっています。
※いつもは岩に取りつくまではロープテンションは張りつつも、引き上げ補助はまだ行わず自らのルートファインディングの機会を与えています。
ここで撮影が突如終了となりました。
実は写真撮りをしている最中にちょっとしたアクシデントがあり、一眼レフカメラのピント調整が動かなくなって不具合が生じてしまいました。仕方がないので一度電源をOFFにしてから、もう一度電源をONにしてみたところ今度は電源さえも入らなくなってしまい、バッテリーを交換しても全く動かず・・・。
一眼レフカメラが完全に機能停止となり、ここで撮影は強制終了。
修理に数週間、費用も数万円。なかなかの痛い出費となってしまいました。
さいわい参加者の方が防水コンパクトカメラをお持ちで、その後の集合写真などを撮ってくれたおかげで、お写真のご提供サービスは支障なくおこなえたのは救いです。
自然の造形美が魅力の沢登り。木々の間から陽射しが差し込み光り輝く水面と苔が見られるのは、その場所に足を踏み入れた私たちだけの特権なのかもしれません。
猛暑とは対照的な、状況によっては寒ささえ感じるほどの沢登りは、装備品がとても重要になってきますのでしっかりと準備をしたうえで、沢登りを楽しんでもらえればと思います。
次回からは、初めての親子で一緒に山登り企画として
2023年8月23日-24日(水木)、夏休み最後の思い出に。尾瀬・至仏山1泊2日バスツアー
2023年9月9日(土)、金太郎伝説が残る箱根の山。箱根・金時山 日帰りバスツアー
2023年9月30日-10月1日(土日)、日本百名山。福島・安達太良山1泊2日バスツアー
※こちらの【親子で一緒に山登り】は登山装備をまだお持ちでない方も参加体験できるよう、レンタル装備一式付きの大変お得な企画です。
https://www.caravan-web.com/info/1300520841/
さらには、今回ご協力いただきました(株)アドベンチャーガイズ様との共同企画として、昨年、そして6月実施の回ともに大好評をいただきました【最新LEKIトレッキングポール特別講習会】を、11月にも追加実施することとなり募集告知を開始いたしました。
2023年11月11日(土)、12日(日)、LEKIトレッキングポール特別講習会(高尾山域 草戸山_各回とも日帰り)
https://www.caravan-web.com/info/1300521465/
皆さまのご参加お待ちしています。
撮影、記事編集:キャラバン
今回の登山レポートでご紹介したアイテム・おすすめアイテム
渓流アクセサリー
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ハーネス
キャラバンイベントのご案内
山の奥深い魅力を感じながら、一緒に山を楽しむキャラバンの『登山教室』。
山登りの楽しみ方だけでなく、自己危機管理の学びの場となる『机上講座』も開催し、初心者や入門者の方々にも、山に親しむ機会をご提案しています。
ここではツアーや体験会の様子を登山レポート【~ 登歩道 ~(とほみち)】として、その時の様子をご紹介しています。
これから一緒に山登りを楽しんでみませんか。
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